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学校では教えない培養土の作り方(培養土の知識)

こんにちは。
研究開発部の保田です。
今回は植物栽培の基本である培養土について焦点をあてて記事を書きました。培養土がどのようなものなのかや、培養土の作り方などについてまとめました。

培養土とは

土にはたくさんの種類があり、それらを原料と呼んでいます。それぞれの原料に特色があり、同じ原料でも産地が違うことで質が異なります。原料を植物に併せてブレンドしたものを培養土と呼んでいます。
赤玉土7:腐葉土3という一般的な培養土(基本用土)があります。その7:3の土だけでも数十通りの培養土ができます。例えば、赤玉土だけでも一般的に4種類の大きさ(大粒・中粒・小粒・細粒)があります。
この大きさを変えただけでも4種類の土ができ、赤玉土の大きさの分量を変えるだけで何通りもの土ができあがります。(腐葉土3:小粒4:中粒4など)
根は植物にとって人間の口にあたります。根は水を飲み、空気を吸い、肥料を食べる部分です。根が住みやすく、育ちやすい環境を作ることが植物を丈夫に健康に育てるポイントです。

培養土の原料

赤玉土

関東ローム層の暗色帯の部分を天日乾燥して、ふるいわけしたものを赤玉土と言います。暗色帯とは文字通り色が暗い色をしていること。
つまり白っぽいものではなく、濃いこげ茶をしたものが良質な赤玉土です。 保水性が豊かな素材で培養土の主原料です。

鹿沼土

栃木県鹿沼市近辺が大きな産地となっている文字通り「鹿沼土」。白っぽく赤玉土よりも軽く、酸性であることが特長。群馬県赤城山の火山礫で鹿沼地方に園芸に丁度よい粒のサイズが多く採掘できることがそのまま名前となりました。

バークたい肥

針葉樹や広葉樹のチップ化したものを熟成させてたい肥化したもの。熟成が浅いとEC(電気伝導度:土に溶けている肥料濃度)が極端に上がってしまう原因。良いものは空気も多く含み、植物の根の育成を促進します。主に物理性の改善に使用します。

腐葉土

広葉樹の落ち葉を積み重ね、たい肥化したもの。最近では広葉樹が減り落ち葉もとれなくなっているため、落ち葉以外の増量剤を使って腐葉土として売っているものも出回っているので注意が必要です。

パーライト

岩石を焼いてできたもの。主な岩石に真珠岩(しんじゅがん)と黒曜石(こくようせき)の2種があります。見た目が肥料と似ていて間違う方も多いのですが、
主に土を軽くするためにブレンドしたり、通気性を持たせるために使用しています。

軽石

鉢の底に使用したり、土自体に混ぜて物理性を改善するのに威力を発揮します。小・中・大と粒の大きさは様々。全国各地で採掘されます。主に火山のふもとが産地です。洋ラン栽培には水ゴケと共に広く使用されています。

バーミキュライト

ひる石を焼いてつくられた軽い素材。保水力もあるため、バーミキュライト単体でさし芽をする方法もあります。ひる石の名の由来は火をつけるとヒルのように伸びることからこの名が付けられました。

ピートモス

冷涼な地帯で水ごけやその他の水性植物が、長い年月をかけて堆積化したもの。主に北欧や北米などで採掘されてます。
欧米では栽培地の主原料としてその地域で採れる材料と混ぜて利用されています。pH(酸性度)が酸性側に傾いているので、酸性を好む植物以外は調整済みのピートモスの利用が必要です。

ぼら土

主に九州地方で採掘される素材。乾かしたものは「日向(ひゆうが)土」とも言われ、赤玉土同様に小・中・大とサイズがあります。九州では培養土の主原料としても使われ、乾かした日向土は洋ランの栽培にも使用されています。

水苔

産地はニュージーランドが有名。ダブルA、トリプルAなどのランクがあり、藻の長さが大きなランクの違いになっています。藻が長いと洋ランの植えつけなどがしやすい。水ごけは水を大量に含むことができます。

培養土の種類

観葉植物用、さし芽種まき用など専門性の高い培養土もあります。今回は花にも野菜にも広く使える培養土を紹介します。

有機培養土

有機質たい肥や有機肥料といった有機質の原料をメインに配合した培養土です。育てる植物や人にとっても安心・安全に育てたい方に選ばれる傾向にあります。

かる~い培養土

軽い原料をメインに配合した培養土です。「培養土は重くて扱いにくい」というイメージが変わります。軽くても植物を育てる基本性能は他の培養土と変わりませんので、
ベランダガーデニングやハンギングなどにおすすめしたい培養土です。

粒状培養土

粒状の原材料をメインに配合した培養土です。排水性と通気性に富んだ配合になっていますので、水はけを重視したい方に選ばれる傾向にあります。
空気の層が多いので、植物の根張りが良くなります。

培養土の作り方

市販の培養土は広く一般的な植物に合うように配合が設計されています。また、育てる人によって水やりなどの管理の加減は違うもの。手混ぜのオリジナルブレンドなら管理がしやすく何を混ぜたのかがわかるので、品質の差が生まれにくくなります。
赤玉土と鹿沼土と腐葉土を使った培養土の作り方の一例をご紹介します。ここにアレンジを加えて、最適な配合を見つけ出してみるのも良いかもしれません。

花苗・球根

赤玉土5:鹿沼土2:腐葉土3

観葉植物

赤玉土4:鹿沼土3:腐葉土3

野菜苗

赤玉土8:腐葉土2

一度に大量に作らず、手混ぜする

培養土の原料は天然物なので、脆くて崩れやすい場合もあります。原料が崩れないよう丁寧に手混ぜすることをおすすめします。
一度に大量に作ろうとはせず、手間はかかりますが、こまめに混ぜることで状態の良い培養土を作ることができます。
こまめに少量ずつ作ることで、劣化やカビやキノコの発生リスクを低減させることができます。

肥料は用法容量を守って正しく使う

肥料には用法用量が決まっています。パッケージに記載されている量以上の肥料を添加すると、肥料過多になって生育障害を起こす場合もあります。
肥料を施す前にパッケージ記載内容を確認しておくことで、誤った使い方を防ぐことができます。

微塵を抜くために篩掛けする

培養土の原料を混ぜると微塵は一定量発生します。この微塵を放っておくと目詰まりや、土の排水性の低下に繋がりやすくなります。
これを防ぐためにも園芸用の手篩を使って微塵を抜くことをおすすめします。篩の網目サイズは様々ありますが、一番細かい網目サイズを使います。


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